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個人・会社・社会目線の株主優待のメリット・デメリット

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おはようございます、、個人投資家の方で株主優待企業の株を保有しているという方が大勢いると思います。個人投資家目線だと、株主優待は割引券や、クーポンが貰えてお得ですが、会社目線及び、最終的に株主優待は良いものなのか、ということを考えていきたいと思います。

1.個人投資家目線のメリット・デメリット
2.会社目線のメリット・デメリット
3.社会全体としてのメリット・デメリット
4.総評

1.個人投資家目線のメリット・デメリット

まずは、普段私たちが気にする、個人投資家目線のメリット・デメリットについて考えてみたいと思います。

メリット
・割引券やクーポンが手に入りお得感がある
・直接の配当収入ではないため、税金対策になる
・話のネタになる

デメリット
・1000円以上の買い物の際に500円が使えるのように、半分までしか使えず残りは現金で支払う必要が出てくる場合がある
・多くの場合、使用期限があり、期限切れになると価値が無くなる。
・現金と違って基本的に一か所でしか使えないので、全部を財布に入れておくことが出来ない。
・物で送られてくる場合、使う、食べる必要がある。

基本的に優待を貰って損することは無いので、単純な個人投資家目線だと得だと思います。

2.会社目線のメリット・デメリット

次に株主優待を出す会社目線で考えてみます。

メリット
・株主優待を行うことで知名度が上がる
・株主優待を行うことで、個人投資家が株を買い支持される
・クオカードなどで無く、割引券やクーポンであれば自社製品の購入に繋がる
・配当は経費として計上出来ないが、株主優待なら経費として計上出来るので、法人税の節税が可能になる。

デメリット
・株主優待を行うことで通常業務に+αで業務が増えてしまう(誰が何単元持っている、連続保有はどれくらいか、それに応じたグループ分け)
・個人投資家ごとに物を送る必要があるので、送料などの経費がかさむ
・業績が悪くなり、株主優待が粗悪になると株主優待目当てで買っていた個人投資家が売りに走る可能性が高くなる。

会社のメリット・デメリットはなかなか天秤にかけるのが難しそうです、会社内部の経理課や総務課あたりが詳しそうですが、余計な業務が増えると考えると基本的に損な気がします。(物を運ぶ運送業者目線でも単純に仕事が増えてしまう)

3.社会全体としてのメリット・デメリット

次に、社会目線で考えてみます。ここでの社会というのは他国目線であったり、機関投資家や日銀などとします。

メリット
・株主優待が米やギフトカードであれば、間接的に他の会社の仕事も増やせる。(売り上げを増やせる)

デメリット
・外国人投資家は株主優待を得られない
・機関投資家が受け取った際の配分、現金化が難しい。(現金化しても基本的に価値は下がってしまう)、インデックスファンドも同様。
・実質利回りの計算は、キャピタルゲイン(値上がり益)とインカムゲイン(配当益)で考えるが、株主優待はノイズとなり(基本的に計上されない)、本来はもっと高いはずでは?という状態になる

社会全体で見た場合は、デメリットの方が圧倒的に目立つ状態になります。
中でも、外国人投資家が恩恵を得られないのは不平等が目立ち良くない状態だと思います。

4.総評

1~3の総評として、私は株主優待は最終的にはあまり良くない制度だと考えます。
1の個人投資家目線で少し得があっても、3の社会目線からするとインデックスファンドを持っていると損をしてしまい、結局誰が株主優待で得しているんだ?という状態になってしまうからです。(個人投資家にとってインデックスファンドは分散投資が出来る貴重な手札です)

また、株主優待制度は日本特有の制度で外国にはありません、非効率なものは淘汰されると考えると、淘汰されて当たり前の存在だと思います。

外国では3か月ごとに株式の配当が出るのがスタンダードなので、日本もそれに倣い株主優待を辞め3か月毎の配当に移行した方が良いと思います。(配当に合わせて株の売買をするようなことが無くなるので)

以上、それでは。

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