思考メモ

Mika Pikazo先生の個展「ILY GIRL」で感じたアートへの導き方、空間と時間

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(このブログは、製造業社員の平凡な日常を淡々と描く物です。 過度な期待はしないでください。)

はじめに

どうも、黒咲真雫(くろさき まな)(@baki_1771104)です、Mika Pikazo先生を知ったのは輝夜月ちゃんがきっかけです。

今回は2023/7/28~8/30まで開催されている「ILY GIRL」に行ってきたので、個展の内容や単なる2次元のイラストでは無いよなって感じたことを書いていきます。

1.個展の内容

自分が行った以前の個展は渋谷のスペイン坂付近にあった最初?のイラストが飾られていて、1階にマジカルミライ2018の等身大ミクさんが置いてあったやつで、リベンジポップには行けていないので前回との比較は出来ないのですが、今回はグッズ販売とアクリルだったり電灯だったり、プロジェクターを組み合わせたどちらかというと美術館とかで飾られている作品に近いものが展示されていて、そこにはしっかりと値段が付いているちゃんとお金が絡むタイプの個展になっています

今までは単に見て、グッズが好きであればそれを買う、という形だったので作品を買える、というのが今までと大きく違う点だと思います。(リベンジポップでも複製原画とかがっつり売ってました)

ただ、SNS上ではそのことにほとんど触れていない形なのでもっと触れていいんじゃないかと思いました

2.2次元だけどアート寄り

ここでの2次元=アニメキャラ的な意味合いでお願いします

イラストの方向性は違えど、絵師100人展とかアールジュネスの版画展ってコンセプトが分かりやすくて背景や表情からシチュエーションが読み取れるので、かなり大衆的な作品です。

しかし、MikaPikazo先生の作品は2次元ではあるけど、すごくアートに寄っています。

下の画像を見ればイメージしやすいです(2.5次元の誘惑 17巻より)

でもTwitterをフォローしてイラストをいいねしている人の99%ぐらいはアートとしては見ていなくて、色使いや絵の上手さ、女の子の可愛さから作品を好きになっているんじゃないかと思います。

そしてそういうタイプは絵師100人展とかアールジュネスの版画系のイラストの方がより好みでお金を落としていくと思うんですが、個展で狙っている層はアートを好む層なんじゃないかと勝手に解釈しました。

これは公式からの引用ですが、

『ILY GIRL』(イリー・ガール)
自分というものは、どこから生まれてきた
誰かにいわれた自分の姿が本当の自分なのか、
自分が思い描く自己があるべき姿なのか
これは合法?あれは非合法?
これもダメ、あれもダメ
こんなの本当の自分なんかじゃない 
それが本当の自分

I LOVE YOU, GIRL.
素の姿なんて分からないくらい
加工されてキラキラ輝いてる日常の中で生きていくんだ

https://ily-girl.mikapikazo.info/

『ILY GIRL』はイラスト、アニメーションだけでなく、
空間を用いた、空間全体が作品であり感情の変化を表現している
『インスタレーション』の可能性を探った展示会になっています。

目の前にある一つの作品としての姿と、空間を通して浮かび上がってくる姿。
人間の表と裏の感情、素の自分と偶像の自分は何なのかを模索して制作しました。
是非現実の空間にて体験していただけると嬉しいです。
よろしくお願いします。

https://ily-girl.mikapikazo.info/

この説明からもやっぱり記号よりかはアート寄りだと思います。

3.もっと来場者に心の準備をさせるか、ヒントがあっていい

今度美術館に行くことになりました、その時の心持ちはどうでしょうか。

美術館のハードルの高さ、作品が意図していることは何か、どう感じ取って、どう思いを馳せるか、こんな感じでちょっと心の準備がいると思います。

でもこの心の準備は学校のテストに挑みます、みたいに自分にスイッチを入れるもので、個展「ILY GIRL」に向かう際もこれぐらいの心持ちで行く方が作品と向き合えるんじゃないかと思いました。

しかし、自分を含めて大半の人はそんなこと無いので、入ってみた後にアートを理解するハードルの高さへの準備が足りていません。

そこで必要なのが作品への理解を含めるヒントで、何を表現したいとか、作品を作るに至った経緯、何故この画材を選択したのか、アクリルを使うと作品に何かいいことがあるのか、など解説とは行かないまでも取っ掛かりを作ってもらえると、個展への満足度や理解度は上がるんじゃないかと思います。

ただ、そうすると用意されている答えに近づくための手掛かりになってしまうので少しアートからは離れてしまうのかもしれませんが。

また、今回は空間全体が作品であり、約1か月の間に毎日ライブペイントをしているということで、個展を開催した時点では作品は完成しておらず、終了と共に個展全体という作品が完成する、みたいな構想があるのかもしれないので余計にヒントは似合わないのかもしれないです。

それにしても、私たちが存在しているのは空間3次元と時間1次元ですが、それを折り入れて今回の空間全体が作品+日々のライブペイントを考えてたのだとしたら面白いですね。

おわりに

最初から作品を買えると知っていたら、色々想定して会場に赴いていた気がしました。

個人的にすごく良かったと思うのは、「BAD GIRL」の鎖の表現(人間の視界とボカシを上手く計算しているのかなと)

買いたくなったのは「DRESSUP」で、50万だったらとっとと株売っぱらってすぐに買っていましたね。

プロジェクターを組み合わせた作品ってのが凄く響きました。

それ以外は基本的にアクリルを使った作品が多かったので何故アクリルで表現しているのかがもっと知りたかったですね。

MikaPikazo先生が想像している色味を一番再現出来るのがアクリルだったりするのかな?

以上、それでは。

質問などあればコメント欄かTwitterまでお願いします。

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