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Newton2021年11月号_①ゼロからわかるクリスパー【概要・考察・ゲノム編集】

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どうも、黒咲真雫(@baki_1771104)です。

科学雑誌Newtonという雑誌(https://www.newtonpress.co.jp/)があり、理系の人はもちろん、文系の人にも楽しめるような科学系(数学や化学、物理、ダイエット関連、コロナウイルス関連、宇宙、天体、ブロックチェーンなど)の内容が画像付きで掲載されています。

私は定期購読して4年目に入るのですが、なかなか周りで読んでいる人がいないので、布教の意味も込めてちょっとした内容紹介や、その技術などに対する考察、将来どうなるのかの予想などをしていこうと思います。

本記事では、「Newton2021年11月号 ゼロからわかるクリスパー」について触れていきます。

~目次~

  1. クリスパーって?
  2. ゲノム編集と遺伝子組み換えの違いは?
  3. ゲノム編集した食品が研究されている
  4. 将来的にどこまで利用されるか?
  5. 考察

1.クリスパーって?

まず、ゼロからわかるクリスパーの「クリスパー」ってなに?ってなる方が多いと思います。

クリスパーとは「CRISPR-Cas9」の事です。

※読み方はクリスパーキャスナイン

CRISPRとは、ゲノム編集技術の元になった最近の免疫システムに由来していて、

Cas9とはタンパク質の事で、DNAを切断する「ハサミ」の役割をしています。

CRISPR-Cas9とはゲノム編集技術の1つであり、近年急速に広まっている手法を指します。

2.ゲノム編集と遺伝子組み換えの違いは?

今までに何度かゲノム編集という言葉が出てきましたが、まず最初に疑問に思うのは、「遺伝子組み換えは聞いたことがあるけど、それと何が違うの?」という事です。

ゲノム編集を理解するには、まず「遺伝子組み換え」と「放射線と使った品種改良」を知る必要があります。

①「遺伝子組み換え」について

まず、食品にも表示がある遺伝子組み換えについてですが、遺伝子組み換えは「特定の遺伝子をゲノムに挿入する技術」です。

遺伝子とは、タンパク質の設計図の部分を指し、

ゲノムとは「DNAの文字列に表された遺伝情報すべて」のことで、人の場合32億塩基対(32億文字、文字はATCGの4種類)で出来ています。

遺伝子組み換えを使うと、ビタミンAの原料となるβカロテンを作る遺伝子を「トウモロコシから取り出し、イネに挿入する」ことができ、ビタミンAが豊富なイネを作れるようになります。

しかし、遺伝子組み換えはゲノムのどこに遺伝子を挿入するかは決められません。

つまり、ちゃんと成長するのに必要な遺伝子の間に遺伝子を挿入してしまい、本来働くはずだった遺伝子が働かなくなる可能性があります。

②「放射線を使った品種改良」について

次に、放射線を使った品種改良について説明します。

この技術が遺伝子組み換えと大きく違う点は、「遺伝子を挿入しない」ことです。

外から、有能な能力を入れるみたいなことが出来ないのが放射線を使った品種改良です。

そして技術的に何をしているかというと、「ガンマ線を当ててDNAを損傷」させて「変異」を生じさせています。

変異が生じる=遺伝子の機能が失われる、になります。

遺伝子の機能が失われる=悪い事、のように思われますが、

ジャガイモにはソラニンという毒があります。

ソラニンを作る=作るための遺伝子がある、という事なので、この遺伝子を変異させて機能を失わせれば、ジャガイモにソラニンは作られなくなり、毒が無くなると考えられます。

これが放射線を使った品種改良になります。

しかし、これには弱点があり、ガンマ線を当てるので、狙った場所に変異させることが出来ず、結果はランダムになってしまう点です。

その為、人にとって都合の良い結果を得るには、検体数を凄く増やさないといけなかったりします。

③「ゲノム編集について」

では、ゲノム編集とは何なのかというと、

「狙った場所に遺伝子を挿入」もしくは「狙った場所の遺伝子を変異させる」技術です。

つまり、「遺伝子組み換え」と「放射線による品種改良」のいいとこどりが出来る技術です。

狙った場所に誘導するのには「ガイドRNA」というRNA(リボ核酸)を利用して、Cas9というハサミの役割を持つタンパク質でDNAを切断します。

この詳しい内容については、「Newton2021年11月号」を購入していただければ、と思います。

3.ゲノム編集した食品が研究されている

では実際にゲノム編集技術はどういうものに使われているかと言おうと、代表的なものとして「食品」があります。

※まだ流通はしていません。

品種改良の際に、例を出したジャガイモのソラニンはゲノム編集によってソラニンが通常の10分の1に抑えられたり、

GABAを作る遺伝子に組み込まれているブレーキ機能を無くすことで、トマトに含まれるGABAを5倍に増やしたりしています。

このトマトはゲノム編集職として初めて国に認められています。

4.将来的にどこまで利用されるか?

現在は食品への利用以外にも、人間への利用も研究されています。

代表的なものは、中国の研究者が体外受精させた受精卵にゲノム編集を行い、HIVの感染に関わるCCR5遺伝子の機能を失わせる目的で行われたもの(=HIVに耐性を持たせる)です。

しかし、現在は認められていなく違法医療行為の罪で実刑と罰金が科されました。

このように人間にゲノム編集をするというのは、倫理的にどうなのか、という点が付きまとうことになりますが、漫画やアニメ、ゲームの世界みたいな超人を作りだすことも出来ます。

Abema Prime ひろゆき×生命科学者

この動画では、人間の胚に猿の遺伝子を組み込んだものが話の軸になりますが、その根底にあるのはゲノム編集技術です。

そしてこの動画の中で、超人遺伝子リストというものが出てきました。

 

上記の遺伝子を編集することで、右の効果が得られるというものです。

SFの世界がリアルになってきた感じです、ただそのせいで議論が不十分という点があります。

議論をするには知識を蓄える必要があるので、Newtonに限らず様々な本を読むことが重要です。

上記の動画に出演していた、高橋祥子さん(ゲノム解析ベンチャー「ジーンクエスト」社長)が出版している本を私も読みましたが、内容が理解しやすかったので、説明するのが上手な人なんだと感じました。

 

ゲノム解析は「私」の世界をどう変えるのか? 生命科学のテクノロジーによって生まれうる未来

Kindle Unlimitedの対象になっているので、加入している方は気軽に読んでみて下さい。

加入していない場合でも本が1500円ぐらいするので、1度しか読まないなら加入するのも手です。

5.考察

ここからは私の考察になりますが、ゲノム編集技術は食品分野では大きく発展していきますが、人間への応用は特定の病気の発症を抑える点のみでの発展だと思います。

食品分野への応用は、ジャガイモにおけるソラニンの除去、トマトのGABAのような特定の栄養価の強化という人間に有利な変異を起こすことが可能で、これは環境への負荷低減にもつながります。

工場でサプリメントなどを作るエネルギーが要ら無くなれば、それだけ環境負荷も減りますし、金額も安く抑えられます。

作物の収量増加を目的とした編集を行い食糧問題の解決にもつながります。

個人的にはAIのような不確かなものに対して、変に期待をするよりも確立した技術を用いてどの遺伝子を編集すればどのような利点を得られるかを、地道に探索して行く方が人類のためになりますし、理論的に説明が出来て予算も取りやすいと思っています。

また人間に対してゲノム編集するにしても、病気の発症が無くなれば治療費の削減にもなりますし、病気で苦しむ当事者の痛みを減らすことが出来ます。

病気から回復していく人間のドキュメンタリーは、第3者からすれば感動する物語かもしれませんが、当人にとっては感動するものではなく単に痛みや悲しみ、苦しみ、葛藤、悩みとの戦いでしかありません。

個々人の苦しみなどの不幸を減らすことで、相対的ではない絶対的な、人類全体の幸福にも繋がります。

まとめ

以上が、Newton2021年11月号_①ゼロからわかるクリスパーになります。

ただ、詳しいCRISPR-Cas9の作用というか機能については触れてはいなく、他に関してもあっさりとしか紹介していないので、詳しく知りたい方は是非本誌を読んでみて下さい、CRISPR-Cas9の技術を発展させたプライム編集という技術の紹介もあります。

11月号の他の記事では②シンギュラリティはおこるか?についても触れようと考えています。

Newtonは定期購読すると、新規契約で最大54%OFFで1冊当たり547円となります。

定価が1190円なのでかなり安くなります。

科学雑誌Newton 公式HP へのリンクを貼りますので興味のある方は是非チェックしてみて下さい。

Newton2021年11月号はAmazonでも購入できます。

Newton 2021年11月号

以上、それでは。

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